【車ナビゲーション:車の買い方編⑯】中古車購入の際の手付金
中古車を購入する際には契約時に「手付金」の支払いが必要になることがあります。
手付金制度とは一体どのようなものなのでしょうか??!!
オークション代行の場合、中古車販売店の場合、それぞれについてご説明します。
手付金とは??!!
中古車を購入するときには、支払総額の一部を先に支払うことがあります。
特に「手付金」は、契約時に支払うことの多いものですが、この「手付金」にはどういった意味があるのでしょうか。
「手付金」には
・契約の成立の証拠としての「証約手付」
・契約の解除権の留保を目的とする「解約手付」
・債務不履行があった場合の違約金としての「違約手付」
のいずれかの意味があります。
一般的には「解約手付」としての意味合いであることが多いようです。
しかし中古車を購入する際の「手付金」には、様々なルールがあります。
事前に支払うお金が必要になった場合には、その意味をきちんと確認することが大切です。
特に「これによって契約が成立することになるのか」「キャンセルはできるのか」「キャンセルの場合返金してもらうことはできるのか」という点については、しっかりと確認しておきましょう。
オークション代行の場合
オークション代行で中古車の購入を決め、手付金としてお金を支払った場合、手付金の意味を確認しておかなければ、後にトラブルになる可能性もありますので注意しましょう。
こちらから契約をキャンセルしたい場合などには、手付金はそのままキャンセル料として取り扱われ、戻ってこなくなる可能性もあります。
これは、判例や通説でも双方に特に合意が無い状態で手付金を支払った場合、その手付金には「解約手付」としての性格があると解釈されているためです。
「解約手付」とは、手付金を支払った側は手付金を放棄することで契約をキャンセルでき、逆に手付金をもらった側は手付金を倍返しすることで契約をキャンセルできる、という意味のものです。
このため、合意無しに手付金を支払うと、こちらから契約をキャンセルしたい場合に、手付金が戻ってこない可能性が高くなるのです。
中古車販売店の場合
中古車販売店の場合は、それぞれで対応が異なってきますが、やはり手付金に関しては、意味の確認をしておくのが賢明と言えるでしょう。
まず、手付金を支払うときには、かなり購入の意思が固まっている必要があります。
中古車販売店に対して購入の意思を示し、手付金を支払った後、中古車販売店で既に売却のための整備などを始めてしまっている場合(契約内容の履行を開始している場合)、キャンセルを申し出ても、手付金の放棄だけではキャンセルできず、違約金が発生する場合があります。
違約金については通常は契約書に定められており、その金額を支払うことになりますので、契約書を確認しておくことも重要になります。
違約金の金額が明記されていない場合でも、購入者側の契約のキャンセルによって中古車販売店に損害が発生した場合は、損害賠償請求ができますので、その金額の支払いを求められることがあります。